25歳の時、約1年オーストラリアに留学した。
行くと思い立ったのは留学の約1年前。こっそりと自分で色々と調べて決めた。
相談して止められることも、自分の気持ちがぶれてしまうことも怖かったから。
決めたあとに報告し、家族も友人も予想通りの反応。ものすごく驚いていた。いつからそんなこと考えてたの?なんで?ほんとに行くの?と。
そう言われても不思議ではなかった。昔から特別海外に興味なかった。特に英語が得意でもなく、なんとなく憧れはあったけど、どこか他人事で、できないと思っていた。
好奇心も少なく、(少ないというより表現する方ではなく)それよりも目の前の人の表情をみることや迷惑をかけないように、周囲の反応を観察することがいつの間にか得意なことになっていた。
一番遠い記憶では、幼稚園の迎えのバスにみんなで乗る時間、きっと初めての集団行動の頃。
周りの行動が気になって仕方なかった。先生の言動、ずっと窓の外を見て爪を噛む子、目が合わず上手く話せない子。それを見て不思議そうな顔をしている子。周りの親達の偏見の声など。そこにいる誰かに私はどうやって声をかけようかと考えてた。声をかけたらどんな反応をされるのか、それを見た周りの人たちはどう思うのか。と子どもながらに気を使っていた記憶。
幼稚園の記憶でもう一つ覚えているのが、4歳のお遊戯会の練習。私のセリフの順番を間違えて皆の前で怒られて恥ずかしかった記憶。子どもながらにできなかったこと、怒られた怖さ、恥ずかしい感情やどこか悔しい気持ちもあったことを覚えている。
性格のベースが決まる時期=脳の作られる時期に比例すると言われている
脳は3歳までに80%、6歳までに90%が作られる。
この頃の経験や環境の大切さを感じながらまたこのことを思い出した。
社会人となり、看護師として働くようになり仕事やプライベート、これまで出会ってきた人たちとは色々な意味で世界が違った。繰り返し死と向き合い、これからどう生きていくのかと悩む姿と向き合い、こんなにも色んな考え方や違う環境で過ごしてきた人がいること、色んな仕事があってもちろん違う人生。色々な価値観に触れ、これまでに知らない楽しさや感情があった。
違う世界も知りたい、体験したいと思った。そして、ネガティブ思考から抜け出すきっかけがほしかった。
そう思って決めた留学。
学生のころから尊敬していたその時の上司に、退職を言い出しにくかったことは鮮明に覚えていて、その返答も表情も今でも忘れられない瞬間。
「今やりたいと思ったこと来年に同じ気持ちでできるかなんてわからないし、いいね、私も今になって若い時行っておけばよかったなと後悔してる。私も行きたかったな~」とすごく驚いた表情のあと、笑顔で応えてくれた。その返答が予想外で、私には救いだった。
今でも尊敬する人。こんな看護師になりたい、こんな大人になりたいと感じた人。表情や行動や言葉のひとつひとつが丁寧で愛のある人。たくさんのことを吸収して、成長させてもらえた人。
看護師としてはじめの大切な時期を指導してくださったこと、今振り返っても先輩たちの下で働くことができたこと、その先輩達に認められたいという思いや、的確な応えをくれるかっこよさ、色んなことを吸収して、すごく大事な時を過ごさせてもらった。
今となって、尊敬や憧れの気持ちが成長につながっていることを実感している。
変わりたいと思える環境に出会えたことや行動できた自分も褒めながら、
色んな想いを抱えて、決断したこと。その決断に後悔はないし、それが私の中で考え方や生き方を見直せたきっかけになったこと、「自己肯定感」を高めるきっかけにもできたと思う。
これからは、自分の人生は自分で造ろうと、愛せる人生を生きようと思いながら与えられた人生を大事にしたいと思い過ごしています。
そう思っていたら、大好きな先輩に「底抜けに明るい!」と言われることがあり、とっても嬉しかった今日この頃…♡です。